賃貸のアパートやマンションに住み始めて、あるいは長年住んでいるうちに、洗濯機置き場からモワッと漂ってくる不快な臭い。その原因の多くは、洗濯機の排水口にあります。この嫌な臭いは、放置しておくと洗面所全体に広がり、せっかく洗った洗濯物にまで臭いが移ってしまうことも。しかし、専門業者を呼ぶ前に、自分でできる簡単なセルフケアで、この問題が解決することも少なくありません。まず、最初に試してほしいのが「排水トラップの掃除」です。洗濯機の排水口には、下水からの悪臭や害虫の侵入を防ぐための「排水トラップ」という部品が設置されています。ここには、洗濯の際に出る髪の毛や糸くず、洗剤の溶け残りなどが溜まりやすく、それらがヘドロ状になって悪臭の原因となるのです。排水ホースを外し、排水口のフタや内部の筒状の部品(ワントラップなど)を取り外して、古い歯ブラシなどでこびりついた汚れを丁寧に洗い流しましょう。驚くほどの汚れが取れるはずです。次に有効なのが、「パイプクリーナーの使用」です。排水トラップを掃除しても臭いが取れない場合は、その奥の排水管に汚れが溜まっている可能性があります。市販の液体または粉末のパイプクリーナーを使い、用法用量を守って排水管の内部を洗浄してみましょう。月に一度程度の定期的な使用は、臭いの予防にも繋がります。これらのセルフケアは、特別な工具も必要なく、誰でも簡単に行うことができます。賃貸物件で不快な臭いに悩んだら、まずはこの二つの方法を試してみてください。これだけで、洗面所の空気が見違えるほどクリーンになるかもしれません。