忘れもしない去年の冬、記録的な寒波が日本列島を襲った日の朝のことでした。いつも通りシャワーを浴びようと混合水栓をひねった瞬間、出てきたのはキンキンに冷えた水。いくら待ってもお湯に切り替わらず、まさかと思ってキッチンの蛇口をひねっても、そちらからも冷たい水しか出てこないのです。これは凍結だと直感し、私は焦りながらも昨晩の天気予報を思い出しました。「明朝は氷点下10度」という報道を耳にしていたにも関わらず、何の対策もしていなかった自分をひどく後悔しました。まずは給湯器のリモコンを確認しましたが、エラー表示はなし。次に、露出している屋外の給水管を目視しましたが、特に破裂している様子はありません。しかし、触ってみると氷のように冷たく、カチカチに凍っているのがわかりました。とりあえず、インターネットで「給湯器 凍結 解凍」と検索し、様々な情報を収集。熱湯をかけるのは危険だと書いてあったので、タオルを何枚か用意し、40度程度のぬるま湯をバケツに入れてきました。凍結している配管にタオルを巻きつけ、その上からぬるま湯をゆっくりとかけていく作業を始めました。しかし、気温が低すぎるせいか、なかなか溶けてくれません。30分ほど作業を続けましたが、まだ水は一向に出る気配がありませんでした。その間にも体は冷え切り、シャワーを浴びられないストレスで精神的にも参ってしまいました。最終的に、どうしてもお湯が出なかったので、近くの水道業者に緊急で連絡することになりました。業者の人が到着し、凍結箇所を特定すると、やはり給湯器につながる給水管が凍結していました。専用の解凍機を使って配管を温めると、数分後には無事にお湯が出始め、その時の感動は今でも忘れられません。今回の件で、日頃からの凍結対策の重要性を痛感しました。それ以来、冬場は必ず寝る前に保温材を巻いたり、少量の水を流しっぱなしにしたりするようになりました。また、いざという時のために、信頼できる水道業者の連絡先も控えるようにしています。備えあれば憂いなし、この経験を通して、私は本当に大切なことを学びました。