ある朝、ポストに届いた水道局からの「ご使用量のお知らせ」を見て、私は自分の目を疑いました。普段の三倍近い金額が記載されていたのです。特に心当たりはなく、家族に確認しても水を出しっぱなしにした記憶はないと言います。これがいわゆる一戸建ての漏水トラブルの始まりでした。慌てて近所の工務店に電話をかけましたが、そこで初めて知ったのは、漏水箇所を特定するための調査だけでもそれなりの費用がかかるという現実でした。一戸建てに住む以上、メンテナンスの重要性は理解していたつもりでしたが、まさか地下の配管から水が漏れているかもしれないとは想像もしていませんでした。業者の方が来てまず行ったのは、家中の蛇口を全て閉めた状態で水道メーターを確認することでした。メーターの真ん中にある小さなパイロットがゆっくりと回っているのを見て、漏水は確実だと告げられました。そこからが本格的な調査です。最初に提示されたのは、基本的な聴診による調査で、費用は一万五千円ほどでした。技術者の方は長い棒のようなものを地面や壁に当て、熟練の耳で音を判別していきます。しかし、我が家の庭はコンクリートで固められている部分が多く、なかなか場所が特定できません。結局、その日は場所を絞り込むことができず、より精密な調査が必要だという結論に至りました。次に提案されたのが、トレーサーガス調査という手法でした。これは配管内に特殊なガスを入れ、漏れ出た場所をセンサーで見つけるというもので、費用は追加で五万円ほどかかると言われました。正直なところ、調査だけでこれほどの出費になるのかと躊躇しましたが、このまま漏水を放置すれば水道代は上がり続け、土台が腐ってしまう恐れもあります。意を決してお願いすると、数時間後、ガレージの隅にある配管の継ぎ目からガスが検知されました。目には見えませんが、土の中でひっそりと水が吹き出していたのです。場所さえわかれば、あとの修理はピンポイントで済むため、無駄に地面を掘り返す必要がなく、結果として修理費を抑えることができました。この経験から学んだのは、一戸建ての漏水調査費用は「安心を買うための投資」だということです。確かに数万円の出費は痛手ですが、もし自分で場所を特定しようと闇雲に庭を掘り返していたら、それ以上の労力と修復費用がかかっていたでしょう。また、調査結果をもとに水道局へ申請を行うことで、漏水していた期間の水道料金の一部を減免してもらえる制度があることも知りました。この申請には専門業者の証明が必要になるため、やはり正規の調査を依頼して正解でした。突然の出来事でパニックになりがちですが、冷静にプロの力を借りることが、一戸建てを維持していく上では不可欠なのだと痛感した出来事でした。
突然届いた高額な水道代通知から学んだ一戸建ての漏水調査費用