水道料金で気づく見えない漏水の原因
壁や天井にシミがあるわけでもなく、蛇口から水がポタポタ垂れているわけでもない。それなのに、水道料金の請求額が先月より明らかに高くなっている。もしそんな経験があれば、それは目に見えない場所で静かに進行する「漏水」のサインかもしれません。こうした隠れた漏水は、気づかずに放置すると高額な水道代がかかり続けるだけでなく、建物の基礎部分にダメージを与える恐れもあるため、早期発見が非常に重要です。 見えない漏水を発見するための最も確実な方法は、水道メーターの確認です。まず、家中の蛇口が全て完全に閉まっていることを確認してください。洗濯機や食洗機が作動していないことも確かめます。その状態で、屋外にある水道メーターの蓋を開けて中を覗いてみましょう。メーター盤上にある、銀色の星形や円盤の形をした「パイロット」と呼ばれる部品に注目します。水が少しでも流れていれば、このパイロットはゆっくりと回転します。家中の水を使っていないはずなのにパイロットが回っている場合、どこかで漏水していることが確定します。 この場合の漏水原因として最も疑わしいのが、トイレのタンク内での水漏れです。タンクの底にあるゴム製の栓が劣化し、便器内に常に少量の水が流れ続けているケースは非常に多く、音もほとんどしないため気づきにくいのです。また、給湯器本体やその周辺の配管からの水漏れも、普段あまり目にしない場所だけに発見が遅れがちです。 もしこれらの場所に異常が見当たらない場合、最も厄介な、地中や壁の中に埋設された給水管が破損している可能性が考えられます。水道料金の異常は、こうした見えないトラブルを知らせてくれる重要な警告です。メーターの動きを確認し、異常があれば速やかに水道局指定の専門業者に調査を依頼しましょう。